教職員の方へ

公開授業(授業担当者からの報告)

11月6日(金)に本校で数学、英語の公開授業を行いました
 知識構成型ジグソー法(CoREF:東京大学 大学発教育支援コンソーシアム推進機構HP内の解説ページは
こちら)を用いて、協調学習の授業を実施しました。担当した教員からの報告を掲載します。

【1年 数学】
 データの分析を利用した仮説検証型の課題解決授業を、ジグソー法を用いて実践した。テーマは、「デリバリーの遅延理由を解析しよう」である。遅延理由の仮説を3つ立て、それぞれの仮説ごとにグループに分かれ、データの分析で学習した「平均値」や「箱ひげ図」、「散布図」などを使いながら問題を検証していった(エキスパート活動)。その後、それぞれの仮説を検証した生徒が集まり結果を報告し、話し合いながら遅延理由をまとめていき(ジグソー活動)、グループごとに発表した(クロストーク)。
 多くのデータを一度に見た経験がなく、最初は戸惑っていたが、次第に慣れてきて議論も活発に行っていた。普段、あまり数学が得意ではない生徒も、積極的に発言していたのが印象的であった。また、学習した内容を利用し、話し合いながら問題を解決していこうという姿勢が多く見られ、今後の「データの分析」における授業展開の一つの方向性が見えた気がした。 (丸木)

【1年 英語表現I】
 英語表現 I の授業で協調学習の一環としてジグソー法を実施した。英文法の知識をインプットしつつ、生徒が楽しみながら自主的に学び合うにはどうすれば良いか考えた結果、 “Chain story” と呼ばれる活動を採用することにした。この活動では3~4人が1つのグループになり、英文をリレー形式で書いて物語を創作する。
 教室の後方から10名以上の教員が見ているにもかかわらず、Chain story活動が始まるとすぐに、生徒は物語のストーリーを考えるのに没頭し始めた。また当初の狙い通り、文法事項でわからない所をグループ内で教え合う行動が随所に見られた。一方で、約半数のグループがストーリーの中身に凝りすぎ、英文を書くのが遅くなった。この点は時間配分の点ではマイナスだったが、これまでになく集中力が高まったという点ではプラスの結果として受け取っている。
 ジグソー法は生徒の自主性を高める手法としては有効だと思う。一方で、一人ひとりの生徒の理解度を測るには不向きであることもわかった。発展途上の授業形式なので課題も多いが、学習効果と楽しさが両立する授業形式を今後も追求していきたい。(岩根)

◎授業後の研究協議の様子です。(11/10掲載)