No.24 5月20日(水)「ベストを尽くすこと」
どの高校も中間考査なのでしょう、電車の中でも高校生たちが必死に勉強しています。授業のプリントやサブノートを見返している生徒もいれば、iPadで問題を解いている生徒もいました。iPadの画面に自分の顔が映るのでしょう。時折、大切な前髪をチェックしている女子生徒もいました。
東行田駅から乗り込んで来た男子生徒たちが座っている私の目の前に立ちました。どうやら中学時代の先輩が、違う高校に通う1年生の後輩たちに何やらテスト勉強のアドバイスをしていました。本人は地理のサブノートを片手に持っていたのでおそらく電車の中で追い込みのテスト勉強をしたかったのかも知れませんが、それでも後輩たちに指南しているその先輩を何だか愛おしく感じました。
本日は定期考査前日の4時間授業です。私が教員をしていた頃も定期考査前日は午前中授業が当たり前でした。午後に少しでも生徒が勉強できる時間を確保し、教員もテストの印刷などの準備があるからです。実際に考査前は質問をしに来る生徒も多いですし、課題やノートの提出確認等もあります。状況によっては補習をしたりするので、午後は授業がなくても教員は忙しいものでした。
一方で、授業確保を優先して、前日であっても終日の通常授業をする高校もあります。考査範囲が終わってもテスト勉強の自習などにせず容赦なくどんどん先に進む高校もあります。全国の中高一貫校は早く仕上げてきますので3年までの履修範囲をなるべく早く終わらせ大学入試の演習時間を確保するためです。学校によってやり方は違いますが、定期考査で点数だけ取れれば良いのではなく、進学校として授業内容をしっかり理解させ、実力をつけさせることが大切であることを忘れてはなりません。
さて、先日、あるドラマを見てハッとしました。就職して家を出た一人息子が職場でうまくいかず数日間実家に戻って療養していた時の母親との会話です。息子を思って励ます母親に対して「そういうのが重いんだよ!頑張れ、頑張れって、それがずっとプレッシャーだったんだよ!放っておいてくれよ!」と息子が叫んだシーンです。
教員は生徒にただ素直に頑張ってほしくて「頑張れ」と言ってしまいます。私もこの校長日誌で何度も「頑張ってください」と熊女生にメッセージを送っています。生徒の方は聞き流すのでしょうが、親の「頑張れ!」は子どもにとってはそれが言霊のようにプレッシャーになっていることがあるのかも知れません。実際に私の息子たちは既に社会人になって独立していますが、親として不用意な言葉を投げかけた記憶があります。子どもが大人になって酒を一緒に飲めるようになってから「あの時は…」と言われて父親として反省したこともあります。
そう言えば、英語では日本語の「頑張れ!」にピッタリと合う言葉がありません。その代わり、よく使われるのがDo your best!です。「最善を尽くせ」この言葉には、自分の持てる力を発揮できるように自分なりに努力しようという意味が込められています。人と比べず、自分の進歩を自分で評価できるようにすることです。いよいよ中間考査が明日から始まりますが、改めて、熊女生の皆さん、ベストを尽くしてください!