第2学期始業式での校長講話(大切な人の存在が生きる力になる)
暑い日が続く毎日ですが、新学期が始まりました。
本日の始業式では、ある映画の物語をフィーチャーしつつ、新学期に誰もがありがちな低調なメンタルのリカバリーを意識したお話をまとめ、私の好きな楽曲をBGMとして講話としました。
【校長講話】
皆さん、おはようございます。
長い夏休みを終え、こうして熊女の全員が揃って2学期を迎えられることを本当に嬉しく思います。酷暑が連続したこの夏、勉強や学習に励んだ人、学校行事や部活動に打ち込んだ人、あるいは家庭や地域で貴重な経験を積んだ人、それぞれに充実した時間を過ごしたことと思います。
今日から新しい学期が始まります。気持ちを入れ替え、生活リズムを立て直し、この先の4か月を3バル(Tri-bal)で頑張っていきましょう。
この夏、私は昨年公開された映画「ディア・ファミリー」を見る機会がありました。原作小説である清武英利氏の「アトムの心臓」は読んでいたのですが、改めて映像化されたストーリーとして味わいたかったのです。「ディア・ファミリー」は、重い心臓病を抱えた娘を救うために、父親が人工心臓の開発に挑んだ実話をもとにした物語です。
常識では不可能と思われる挑戦に、父親は人生を賭けました。その原動力はただ一つ、「わが子に生きてほしい」という切実な願いでした。医学や科学の力は確かに人の命を支えますが、その背後には、かけがえのない存在を思う強い愛情があります。この物語は、人を生かす本当の力がどこにあるのかを、私たちに問いかけています。
映画では、病と闘う娘を必死に支える両親の姿が描かれていました。批判されても、資金が尽きても、諦めることなく前へ進み続けた父の背中。夜中でも娘に寄り添い続ける母の姿。観客が涙を流すのは、その姿に自分自身の家族を重ねるからだと思います。皆さんの身近にも同じような家族の存在があるはず。毎日の食事を整えてくれる、進学や将来のことを誰よりも案じてくれる、時に厳しい言葉をかけてくれる、、、そんな人がいるはずです。そうした一つひとつの想いの背後には、「あなたに生きてほしい」「幸せになってほしい」という願いが込められています。私たちは皆、その愛に支えられて生きているのです。
この作品では、音楽もまた、映像に彩を与え、人々の心を深く揺さぶります。Mrs.GREEN APPLEの「Dear」という曲には、「あなたが生きていてくれることが何よりの喜びである」という想いが歌われています。これは親から子への想いであると同時に、友人や仲間を思う心でもあります。そして、皆さん自身がすでに受け取っている想いでもあるのです。たとえ日常では意識しなくても、皆さんを信じ、大切に思っている人が必ずいます。その存在に気づくとき、人はどんな困難にも立ち向かう力を得るのです。
小説も映画も歌も同じことを伝えています。人は愛によって生かされている、ということです。そして、その想いを受け取った私たちは、日々の行いを通じてその想いに応えなければなりません。「ありがとう」と言葉にすること。学びや行事に真剣に取り組むこと。仲間を思いやり、支え合うこと。自分の夢に向かって努力すること。その一つひとつが、そうした愛に対する応答となって、また新しい愛を広げていくのです。
3年生の皆さん。これから大学入試に向けて、いよいよ本格的な挑戦の時期を迎えます。不安や焦りを感じることもあるでしょう。しかし、皆さんを信じ、応援してくれる人が必ずそばにいます。その存在を力に変え、最後まで自分を信じて挑戦してください。努力は必ず未来を切り拓きます。
1・2年生の皆さん。2学期には体育祭や修学旅行、パーク・マラソンといった大きな行事が待っています。仲間と共に全力で取り組んでください。笑い合い、支え合い、ときには衝突を乗り越える経験は、かけがえのない絆を生み、将来の大きな力となります。
映画「ディア・ファミリー」は、愛が命をつなぐことを示し、家族の願いが奇跡を起こすことを教えてくれました。「Dear」という楽曲は、大切な人の存在が生きる力になることを歌っています。どうか皆さんも、この2学期、自分が愛されている存在であることを胸に刻み、その想いに応える歩みを進めてください。そして、皆さん自身が、誰かを大切にできる人へと成長してほしいと願います。未来は皆さん一人ひとりの前に広がっています。その未来へと堂々と歩んでいけるよう、努力を惜しまず、仲間と共に充実した2学期を過ごしていきましょう。
熊女では、生徒一人一人が色とりどりの個性という花を咲かせています。
勉強に頑張る、学校行事に精力的に取り組む、部活動に夢中になる、様々な場面を通じて、それぞれのゴールを追い求め続けます。熊女の矜恃は3ばる(Tri-bal)から生まれます。
それぞれのトゥルーカラーが輝く学校、それが「熊女」なのです。
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