校長日誌をリニューアルしました。過去の「日々是好日」の記事も掲載中です。

 

                   

 

校長日誌「Principal's log」では、日々の学校での出来事などをお伝えします。また、式辞・校長講話等での掲載も行っています。

校長日誌

Principal's log

校長日誌 No.79 9月15日(火)「AIの恐ろしさ」

 昨日は久しぶりに晴れ間がありましたが、今日からまた雨です。昨日、大雨とこの長雨のため田んぼの稲が水浸しになり、新米が収穫できない地域があるというニュースを見ました。昨年のように残暑が厳しい9月も嫌ですが、雨続きの9月も辛いものです。

 5日前のニュースだったでしょうか、アメリカのAI開発企業のトップが、AIの進歩があまりに速く、今後10年以内にAIが「全人類を滅亡させる」可能性が10%あるとSNSで警告しました。AIが将来どのように人類を絶滅させるのか具体的に言及してはいませんでしたが、「今後10年以内」という言葉に私は恐怖を感じました。

 このニュースを見た時、1968年に製作されたSF映画「2001年宇宙の旅」を思い出しました。ちょうど9月13日(日)付けの埼玉新聞「さきたま抄」に紹介されていましたが、この映画にはHAL9000型コンピュータという人工知能が出てきます。宇宙船ディスカバリー号に搭載されているコンピュータです。木星探査のミッションのため送り出された乗組員たちはHALに矛盾した命令をしていました。それがきっかけとなり、HALは「乗組員がいなくなれば永遠に話さずに済む。ミッションは自分だけが遂行すればいい」と暴走し始めます。その後は、乗組員たちの制御も利かなくなり、最後はHALの導線を次々に引き抜き、「怖いよ。自分が消えてゆくのが分かる。感じるんだ…」と訴えながら意識が朦朧となり、HALは機能を停止させます。

 驚くべきは、今から60年も前にまるで未来を予期していたかのように描いていることです。中国のロボット製造の映像を見たり、シンギュラリティの話などを聞いたりするともはやSFの世界ではなく、AIの暴走は現実に起こり得るのではないかと思ってしまいます。特に、今年の8月に北京市で行われた人型ロボット運動会の映像を見た時、恐ろしささえ感じました。8歳の頃に見た「新造人間キャシャーン」というテレビアニメを思い出したからです。ここでキャシャーンについて書くと「暴走」しそうなので止めておきます。

 未来を生きる熊女生の皆さんにとっては他人事ではありません。私たちが思っている以上にAIは進歩しており、その速度は増しています。生成AIを教育分野でも積極的に利活用していこうとしている今、私たちはAIがもたらすかもしれない恐ろしさも十分に理解しておかなければなりません。AIに頼り、「考えること」を人間が止めてしまったらどうなるでしょう。「判断すること」をAIに任せたら世界はどうなるでしょう。自分の考えを「表現すること」をAIに委ねたら人間は退化するのではないでしょうか。学校現場における「思考力」「判断力」「表現力」の育成は形だけになってはいけないと強く感じました。

校長日誌 No.78 9月14日(月)「せっかく」

 12日(土)の第2回学校見学会に参加してくださった中学生並びに保護者の皆様、改めて感謝申し上げます。午前中は2会場で同時進行の説明会を実施しました。授業見学・食堂体験を挟んで、午後から任意参加の「生徒会執行部による熊女Q&A」「学校選択問題・数学分析とアドバイス」「新入試・面接対策」「部活動見学」まで多くの方々に残っていただきました。是非とも熊女を第一志望にしていただき、来年4月に再会できればと思います。

 今朝の熊谷駅前は校名の入ったジャージを着た高校生でいっぱいでした。昨日から陸上競技新人対戦北部地区予選会が熊谷スポーツ公園陸上競技場で開催されているからです。応援には行けませんが本校の生徒たちも参加しています。自己ベストを目指して頑張ってください。

 陸上競技と言えば、選手のみならず数々の名監督を思い浮かべます。その一人が女子マラソンで有森裕子さんは高橋尚子さんを指導した小出義雄監督です。

 バルセロナ五輪で銀メダル、アトランタ五輪で銅メダルを獲得した有森裕子さんは怪我が絶えない選手でした。バルセロナ五輪の選考会前にはハードな練習が影響して足首を損傷し、「また足を故障して走れなくなった」と弱音を吐いた時、小出監督に諭されたそうです。「物事には必ず意味がある。『なんで』故障したのだろうと思うな。どんなことが起きても『せっかく』と思え。」と。

 たとえマイナスなことが起きても、「せっかく」と思うことでポジティブな思考になります。有森選手は少しずつ前向きに考える習慣が身に付き、怪我から逃げずに怪我と向き合えるようになったそうです。

 私も女子バスケットボール部の顧問をしていましたから小出監督の気持ちがわかります。レギュラー選手が怪我をして戦線離脱するとチームとしては大きな痛手です。しかし、今までベンチのサブ選手たちが出場する機会が増え、その選手たちが怪我をした選手の穴を埋めようと必死に頑張っていると想像以上に伸びてきて、結果的にはチームの層が厚くなりました。

 私は先生方の旅行命令簿の復命に目を通しています。中には練習試合や公式戦などの戦績やチームの状態などを書いてくれる先生もいます。怪我をして主力選手が欠けている状態でなかなか勝てない部活動もあるようです。怪我をしている選手も辛いことでしょう。そんな選手には小出監督の「せっかく」を伝えてみてください。

校長日誌 No.77 9月11日(金)「U高校の文化祭」

 今日は朝から雨でした。気温も上がらず涼しいというより半袖では寒いくらいでした。昨年の今頃は残暑が厳しく「暑さ寒さも彼岸まで」を全く無視していたのに今年の9月は雨続きです。ニュージーランドのSGHSの生徒たちが来校する頃は気温がまた上がるようです。日本の秋晴れを見せてあげたいものです。

 先日、さいたま市にある男子校U高校の生徒が2人、17時近くに本校を訪ねてきました。おそらく生徒会の役員なのでしょう、12日(土)、13日(日)に行われる文化祭のチラシを校門前で配らせてほしいということでした。ちゃんとした制服姿で挨拶に来た後、正門前でボロシャツに着替え、チラシを配る準備をしていました。学校が終わってから熊谷まで来たのでしょうが、多くの熊女生は下校しており、その時間からだと部活動を終えた熊女生を狙うしかありません。気になってそっと見てみると正門前を通る一般市民にも配布していました。その後、部活が終わる頃になると雨が降り始めました。雨の中、ちょうど部活動が終わって帰る熊女生に一生懸命に声をかけて文化祭をPRしていました。私はその2人に労いの声をかけて駅に向かいました。

 もう20年近くも前のことですが、熊谷市にある男子校に勤めていた時のことです。1年生の男子生徒たちが熊女の文化祭に行くか行かないかで教室で盛り上がっていたので少し話の輪に加わりました。男子生徒にとっては熊女の文化祭はあこがれであり、根拠のない期待を胸に妄想を膨らませていました。私はその前にさいたま市にある女子校に勤務していたことから、熊女にこだわらずU女子高校の文化祭に連れて行ってあげようかと声をかけました。すると男子生徒たちは声をそろえて「滅相もない、僕らは熊女で十分です。あちらはU高校のテリトリーなので。」と誰も私の誘いに乗ってくれませんでした。そもそも「熊女で十分です」というのは熊女生に失礼な話ですが。

 熊女は明日は土曜授業なのでU高校の文化祭には行けないでしょうが、13日(日)は行く可能性はありますね。地元以外の男子校の文化祭を見に行ってみるのも良いかもしれません。そうなれば、雨の中チラシを配っていた2人のU高生の努力が報われるというものです。天気は怪しいですが、きっと大盛況の文化祭になるのでしょう。

校長日誌 No.76 9月10日(木)「切磋琢磨」

 本日の熊谷は曇りで最高気温は23度です。この天気ならば、元々の予定通りに昨日が体育祭の予行で本日が本番でできたのでしょうが、今週は天気予報に随分惑わされました。昨日は外せない出張があったため3年生の学年種目を見てから会場を後にしました。その後の雨が心配でしたが、閉会式までできたと教頭から連絡が来ました。教員チームが一緒に走ったとのことですが、参加できず残念でした。

 「切磋琢磨」という四字熟語があります。ネットで調べると「玉や角、石などを磨くと光るようになることから、学問や道徳に休まず勉め励むこと。また、仲間同士がお互いに励ましあって学問や道徳を磨き高めあうことにも使われる。切磋琢磨する相手は「敵」でなない」と出てきました。

 この四字熟語の一字一字に意味があります。①切「覚悟を持って切り落とす」②磋「他者とこすれ合う」③琢「自分だけの形を作る」④磨「永遠に磨き続ける」です。学校ではよくこの切磋琢磨という言葉が使われますが、②の「磋」がないとただの仲良しグループになってしまいます。勉強でも部活動でも良い意味で競い合い、悪いところを指摘し合い、お互いに高め合う存在になることで信頼関係がより強固になり、クラスや部活動全体が伸びてきます。

 本日は平常授業です。鈴懸祭体育の部は終わりました。疲れも残っているでしょうが、熊女生の皆さん、気持ちを切り替えて「切磋琢磨」していきましょう!

校長日誌 No.75 9月9日(水)「奇跡の鈴懸祭体育の部」

 昨日、帰宅するため電車に乗ったら私の向かいに熊女生が座っていました。何年生かわかりませんでしたが、スマホを横にして動画を見ている様子でした。ちらっと見たら、リズムよく手と頭を動かしていました。おそらく応援合戦のダンスの復習をしていたのでしょう。それほどまでに体育祭を楽しみにしている生徒もいるのですから何とかしてあげたいと思いました。

 本日の朝6時に決行の判断をしました。熊谷スポーツ公園陸上競技場の天然芝は水はけも良く応援合戦が可能だということがポイントでした。ふたを開けてみれば、明日は曇りの予報です。昨日の段階では10日が終日雨予報だったので昨日決めた通りに実施することにしました。これも結果論です。明日に回せばよかったじゃないかと思われるかも知れませんが、急な変更は混乱を招きます。昨日の予定通りとして正解だったと思います。

 体育委員が7時過ぎには集合してきぱきと準備を進めてくれました。先生方も臨機応変に動いてくれていました。生徒たちもスケジュール通りによく動いてくれました。9時からのリハーサルの様子も見ていました。3年生がリードして短時間で最終確認をしていました。熊女生にとって体育祭のこの応援合戦は特別なものです。まさに熊女の伝統です。

 11時からの応援合戦で奇跡が起こりました。予報では11時過ぎから雨だったのですが晴れ間が見えたのです。応援合戦の途中からは完全に晴れ、暑いくらいでした。生徒たちも太陽の光の下パフォーマンスができて喜んでいました。審査員として8つの演技を見させていただきましたが、どの団も素晴らしい演技で甲乙つけるのが非常に難しく、全てに1位をあげたいくらいでした。保護者やPTA役員の方も急な変更の中、会場に足を運んでくださいました。本校の応援合戦は観客席に向かって演技するので保護者の存在が必要です。生徒への応援をありがとうございました。

 応援合戦後は学年種目なのですが、私は残念ながら今日も午後から出張で最後まで見ることはできませんでした。3年生の全員リレーだけ見て、先生方に後を任せました。天気予報を見ると雨が降り出すのは14時頃に変わりました。応援合戦は最優先し、雨が降り出した時点で終了と決めていましたが、このままなら最後までできるかもしれません。3年生にとって最後となるこの鈴懸祭体育の部は本来のスケジュール通りで思い切りやらせてあげたかったですが、それでも今日の体育祭は彼女たちの思い出に残るものになると思います。

校長日誌 No.74 9月8日(火)「願い」

 本日は朝方ぽつぽつと雨が降っていました。今日も昨日と同じ電車で来たので、熊谷駅に7:11に着くのですが、7時30分前に熊女に向かう生徒が多いのですね。部活動の朝練や早朝勉強の熊女生なのでしょう。

 現在、先生方と面談中なので空き時間があまりありません。そんな中、明日の体育祭予行と明後日の体育祭について検討しなければなりませんでした。この雨のせいです。週間天気予報から、まず10日(木)は中止だろうということになりました。明日の9日(水)はこれまた微妙です。体育科の担当教員の案では、明日の予行を本番にし、種目を削って短縮にしたいというものでした。それでも11時頃から雨になりそうなので応援合戦だけはやらせてあげたいと最初に持ってきました。小ぶりならそのままやらせてあげたいというのが担当教員の思いでした。

 昼までに時程を確定し、教職員と生徒・保護者に周知するというところで、私は出張となりました。挨拶と講演会の講師紹介があるので時間までには行きましたが、講演の途中で中座し学校に戻ることにしました。案の定、保護者からのお問い合わせに教頭が対応していました。

 10日のために仕事をお休みにされた保護者からの問い合わせや明日体育祭を決行することへの問い合わせなどです。本校は熊谷スポーツ公園陸上競技場で体育祭を行うので9日は保護者の観覧を可としてあります。そんな急には休みが取れないという保護者も多いと思いますが、どうかご容赦ください。また、雨の状況にもよりますが、明日6時の時点で中止と判断することもありますし、おそらくこのままであれば応援合戦をして終了となる可能性が高いです。夏休みも応戦合戦の練習をしていた生徒の思いに報いたいと思っています。どうかご理解ください。

 臨時バスの手配も変更をお願いし、10日にいらっしゃるはずでしたPTAの役員の方への連絡もお願いしました。あとは明日の天気次第です。予備日である17日(木)も雨の予報なので明日できないと今年度の体育祭は中止となってしまうかもしれません。3年生にとっての最後の思い出となる体育祭を何とかやらせてあげたい、それが教職員の達ての願いです。きっと明日は臨機応援に対応せざるを得なくなるでしょう。生徒の健康面にも十分注意して明日は乗り切りたいと思います。熊女生ならできると私は思っています。

校長日誌 No.73 9月7日(月)「備えること」

 本日は不測の事態に備えるため7時30分前に学校に来ました。始発から3本目の電車に乗りましたが東武伊勢崎線も秩父線も通常通りの運行でした。熊谷に着いてみればちょうど小雨で服が濡れることもありませんでした。熊女生が登校する時間帯も大雨の心配はいらないようです。

 昨日の日曜日は休んだ気になりませんでした。午前中からずっと天気予報とにらめっこでした。昨日の午前中の予報では熊谷方面は登校時間帯がちょうど豪雨の真っただ中だったので、教頭に連絡して1時間遅れになる可能性があることを先ず教職員に連絡してもらいました。その後、教務主任に連絡し、1時間遅れにした場合の対応について意見交換しました。午後から講師を呼んで講演会を予定しているので大幅に時間を動かすこともできず、変則的な短縮授業も視野に考えてもらいました。

 午後からが大変でした。天気予報がころころ変わるのでどう判断したらよいか非常に迷いました。複数の天気予報を確認しましたがどれも違っていましたし、テレビのニュースは関東地方に線状降水帯が発生する可能性を示唆し予測が困難になると伝えていました。しばらくすると豪雨の時間帯が早まりました。それでも遠くから登校する生徒や通勤する先生方のことを考えると、電車が止まっていたり、道路が冠水して道がふさがっていたり、バスの運行も通常通りではなくなったりするかもしれません。あらゆる可能性を検討の材料にしないといけません。

 他校の校長にも連絡して対応について聞いたりもしましたが、あまり判断が遅くなると周知が徹底できなくなるので、教頭と相談し17時に最終判断をしました。生徒のみならず保護者も気が気ではないでしょうから早めの判断が必要です。本校は1学期に「台風・降雪・地震等の自然災害による学校の対応について」を決めておいたのでそれに従って登校するよう全校生徒にメールを送付してもらい、HPも随時更新してお知らせしました。

 その後、小中学校は10時からの登校にすることになったり、2時間遅れとした高校があったりと判断が正しかったのかと考えてしまいました。連絡内容を変えることはよくないだろうと朝6時の段階で最終的に連絡することにしました。1学期も先生方には伝えましたが、授業確保ももちろん大切ですが、生徒の安全を第一に判断しないといけません。学校は結果オーライではいけないのです。

 もし1時間遅れと判断したら当日の雨は大したことはなく、通常通りにできたじゃないかと言われることがあるかもしれませんが、「こうすれば良かった」「ああすれば良かった」とならないようにすることが「備えること」なのだと思います。

校長日誌 No.72 9月4日(金)「異文化共生」

 熊女日記にもありましたが、昨日から朝の挨拶運動が始まりました。8時から割り振られた教員が交通安全指導を行い、正門前で生活委員の生徒たちが登校する熊女生に元気に挨拶をしています。管理職の打ち合わせがあるのでずっとはいられませんが、私もなるべく参加しています。「おはよう」と声をかけると「おはようございます」とにっこり微笑んでくれる熊女生がいます。そんな時は、朝から嬉しくなります。

 時事通信社の「内外教育」1ページに帝京大学教育学部長の佐藤晴雄氏の「江戸しぐさと異文化共生」というタイトルの文章が載っていました。江戸しぐさは確か小学校の道徳の教科書の題材にもなっていたので熊女生の皆さんも知っていると思います。傘を差してすれ違う時、自分も相手も傘を傾ける「傘かしげ」なども江戸しぐさの一つです。相手を思いやる心を持って気を配る行動です。

 多くの熊女生が熊谷駅から歩いて登校するので時間帯によっては通学路や歩道橋で市民の方々とすれ違います。雨の多いこの時期、傘の差し方次第ではトラブルにもなりかねません。私はこの「傘かしげ」の話をうまく使って熊女生に注意を喚起しようと思って読んでいたらどうも佐藤教授の意図は違うようでした。

 佐藤教授は、米国留学中の知人が航空機内でリクライニングシートを倒す際に後ろの方に許諾を求めたエピソードを載せていました。私も新幹線などのリクライニングシートを倒す時には後ろの方に「少し倒してもいいですか?」と声をかけます。大抵は「どうぞ」で終わる会話ですが、日本人は相手に迷惑がかかるような時に相手を慮る文化が根付いていると思っています。とはいえ、いきなりリクライニングシートを大きく倒してくる人もいますが。

 佐藤教授によると、その時に後ろのアメリカ人から「なぜそのようなことを聞くのか。あなたの座席なのだから倒せばよい。」と返答されたそうです。個人主義的思考の海外ではそのような考えが普通なのでしょう。異文化共生が日本で社会問題となってきている今、日本人特有の「しぐさ」を異文化の人たちには通用しないということを理解する必要があるというのが佐藤教授の考えでした。

 人がうかつにぶつかってしまって謝ってきた時に、ぶつかったこちらも避けられずすみませんという思いで「いえいえ、こちらこそ」と謝って人間関係を円滑にする「うかつ謝り」は異文化の人たちには通用しません。「謝ったら責任を認めたことだ」という責任問題として大変なことになります。佐藤氏の文章を読んで、異文化共生と一言で言っても、その裏には文化の違いという大きな壁があることを意識せざるを得ませんでした。熊女生はどう思いますか?

校長日誌 No.71 9月3日(木)「経験格差」

 秋雨前線が南下した影響なのか台風24号の影響なのか、今日から雨続きになる模様です。この土日に文化祭を実施する高校は準備も容易ではないし、気温は低くなり熱中症リスクは減るものの雨の対応をしないといけないので大変ですね。

 先日、行きつけの床屋に行った時、髪を切ってもらいながら夏休みの宿題の話になりました。まだ若い店主でお子さんは小学生です。定番の夏休みの工作があるのですが、発明工夫の要素を取り入れるという条件が付いており、お嬢さんは大変頭を悩ませていたそうです。ここは父親の出番とばかりに手伝ってあげようとしたら、結局一緒に頭をひねるばかりに。

 そこで、お嬢さんに「まずは、今、何に興味がある?」と聞いたそうです。返ってきた答えは「犬を飼いたい。」うちでは犬を飼えないことを家族で話し合ったばかりだったとのことですが、否定せず、「どんなワンちゃん?」と聞くと「可愛いプードル」との答え。店主はすかさず、AIに聞いてみたそうです。そうしたら、ロボット掃除機の上にトイプードルの人形を立たせて部屋を歩き回るようにしたらどうかという回答が出たそうです。これにお嬢さんは俄然とやる気が出て、不用になったもふもふの靴下を使って可愛いトイプードルのぬいぐるみを作り、丸いロボット掃除機の上を装飾し、そこにぬいぐるみをうまく立たせたとのこと。動かしてみると、まるで部屋の中を歩き回るワンちゃんのようで家族みんなで喜んだとのことでした。店長は夏休みの宿題も犬を飼いたいという思いも一石二鳥で解決しましたと笑っていました。こんな風に若い人たちはAIを活用するのかと感心しました。

 一方で、何かの記事で読んだのですが、ハワイの小学校では宿題は全く出ないようです。日本の小学生からすれば羨ましい話でしょうが、現地の親は大変だそうです。学校が宿題を用意しない代わりに親が子どもの勉強をコーディネートしないといけないからです。問題集の購入費やワークショップなどの参加料も全て親が負担します。日本ではドリルなどの問題集は学校で配布したり、宿題としてやるべきことを示したりし、宿題のチェックも教員がしたりします。海外ではそれらを親がやることになるというのです。

 現在、市によっては部活動を地域に完全移行しています。教員の働き方改革ではかなり有効だと思いますが、参加費や指導料、会場への送り迎えなど保護者の負担は確実に増えます。すると、ご家庭の事情で参加できなくなる児童生徒も出てくると思います。経済格差に加えて、この「経験格差」の問題は教育の分野では無視できなくなってきています。少子化の影響で少人数校では部の数も少なくてやりたいスポーツができなかったり、学校行事も縮小したりしています。ある学校では経験できて、ある学校ではしたくても経験できません。学びの機会確保の問題は本当に難しいものです。

校長日誌 No.70 9月2日(水)「熊谷女子高校新聞」

 本日は1,2年生は実力テスト3時間(英数国)と4限から7限まで授業、3年生は1限目に共通テスト説明会があり、2限以降は授業です。

 今週末に文化祭を実施する高校は多く、2学期が始まってから準備で生徒たちは忙しいという話を聞きます。この時期に文化祭をやる高校はたいてい1学期に体育祭をやっています。本校は1学期末に文化祭を終えていますので2学期が始まるとすぐに授業ですが、鈴懸祭体育の部は9月9日(水)予行、10日(木)が本番となっています。

 9月はまだ暑いので熱中症が心配です。受験生である3年生を考えると体育祭を10月にやるわけにもいかず、本校では7月に文化祭、9月に体育祭が定着しています。学校行事は梅雨、台風、猛暑・残暑という天候を考慮しないといけないので各校苦労しています。

 何ともうこの時期にインフルエンザの流行が始まっているそうです。そう言えば、暑いのにマスクをしている乗客が結構います。学校は集団感染の可能性が高いので、熊女生も十分に気をつけないといけません。特に文化祭や体育祭などの学校行事で一気に蔓延することもあります。手洗いとうがい、教室の換気、十分な睡眠を意識してください。

 さて、熊女新聞9月号が発行されました。鈴懸祭文化の部やバレーボール大会のことが記事になっていました。バレーボール大会優勝クラスのインタビューよりも校長インタビューの方が長い記事でした。インタビューで録音したものを文字起こししてくれたのでしょうが、会話の言葉遣いがそのままなので、何だか随分軽薄な感じの校長の言葉になっていました。やられたー!これじゃノリの軽い校長です(笑)。

 裏面には新聞部が埼玉新聞社を訪問した時の記事が掲載されていました。元編集長の吉田俊一氏の話を大変興味深く読ませていただきました。吉田氏は「取材」と「記事」に分けて新聞づくりのコツを紹介してくださいました。「いい紙面の三要素は迫力、魅力、構成力」だそうです。「最初の段落で結論を書き、後から説明を加えていくいことで、分かりやすく、伝わりやすい記事になる」と新聞部員たちにアドバイスしてくれました。だらだらと校長日誌を書いてはいけませんね。

 この9月号を持って3年生の部員は引退です。お疲れさまでした。熊女生の皆さん、是非、編集後記まで読んでくださいね。